事務局からのお知らせ
2025.06.20
~医療と介護 ・福祉の間に立つ二年目の春~
西臼杵医療センターがスタートして早二年を迎えることになりました。一年目は、3つの病院間の「連携」と「人材確保・育成」に奔走する日々。そして何よりも、文字通り病院の「入口」の再構築に心血を注ぎました。救急医療体制という、命の瀬戸際で患者さんを受け入れるための土台を固める――それは、地域医療の根幹を支える重要な一歩でした。
そして迎えた二年目、今度は患者さんの「退院」という「出口」へと目を向けました。特に関わりの深い西臼杵郡内の介護・福祉施設を、一軒また一軒と訪ね歩く日々が始まったのです。特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、介護医療院、グループホーム、有料老人ホーム、生活支援ハウス……。「高齢者施設」と一口に言っても、その形態は驚くほど多様で、それぞれの施設が持つ「顔」もまた、個性豊かでした。
施設の方々との情報交換は、常に新鮮な驚きに満ちていました。私たちが知る医療の世界とはまた異なる、介護や福祉の現場に息づく知恵や工夫、そして何よりも、利用者さんへの深い愛情に触れるたび、その奥深さにただただ心を揺さぶられるばかりでした。
西臼杵郡で暮らす人々が、誰もが安心して、そして穏やかに暮らし続けられるように。そのためには、私たち医療従事者と、福祉・介護に携わる方々との連携が、今以上に深く、そして「顔の見える」「声の聞こえる」関係性へと進化していかなければならないと、改めて強く感じています。
多忙な業務の合間を縫って、快く私たちを迎え入れてくださった施設の職員の皆様には、心からの感謝を申し上げます。